空想じじい

人生は七転び八転び。

じじばば共和国 25

もうすぐ年に一度の「お孫さんいらっしゃいデイ」がある、入所者はその日を待ちわびてる、1ヶ月も前からじじばば共和国内のデパートではおもちゃばっかりになってしまう。でも子供が一番喜ぶのはお爺ちゃんお婆ちゃんと一緒に遊ぶ事だ、だからボールとか風船とかシンプルな物が一番良い、トトさんは風船を100個買った、負けず嫌いなK山さんは120個買った、さらに負けず嫌いな花の係長は140個買った。3人は口で吹いて膨らませ始めた、3人ともまけず嫌いなのですぐに競争が始まった、12個目を膨らませてる時に3人ともめまいがしてぶっ倒れてしまった、3人そろって救急車で病院に運ばれた、翌日元気を取り戻した、トトさんが言う、家の孫は雨降りの日に水溜りを見つけると必ず入りたがる、靴もズボンもぐちゃぐちゃにして喜んでる。そうか!いいことを聞いた、さっそく3人は中央広場に水溜まりを作り始めた、トトさんは直径1メートルの水溜りを作った、これで孫は大喜びするぞ~ハハハハ~、と言って疲れてそのまま寝てしまった、死んでるのか寝てるのかよくわからない。そこへ酔っ払った空想じじいとゆうさんがやってきた、ゆうさんが言う、おい!こんなところに肥溜めがあるちょうど良かったおしっこを我慢してた、昔は肥溜めはたくさんあったよく落ちたよな~懐かしいな~空想じじい。いや俺は落ちた事ない。2人はオシッコをしてそのまま立ち去った。一方負けず嫌いのK山さんは直径2メートルの水溜まりを作った、さらに負けず嫌いな花の係り長は直径3メートルの水溜りを作ったハハハハ~あっしの勝ちでやんす~~~、くそーっK山さんは4メートルにしたハハハハ~俺の勝ちだ。係長は今度は深く掘り始めた1メートル掘ったハハハハ~俺の勝ちだ、くそーっK山さんは2メートル掘ったハハハハ~やっぱり俺の勝ちだ、2人とももう孫の事なんか頭にない、絶対に負けたくない一心で係長はひたすら掘りまくった、そしてついに掘りきってしまった、そこはリオのカーニバルの真っ最中だった。