空想じじい

人生は七転び八転び。

車椅子の銀行強盗9

大村君は秘密のルートで仕入れた新しい新型コロナウイルスの小瓶を持って「アリソーナ銀行」に向かった。


整理券を取って順番を待った、42番の整理券をお持ちのお客様3番窓口にどうぞ、大村君が3番窓口に向かった。


今日はどういうご用件ですか?。え~~~っと銀行強盗に来ました。そうですかそれでどんな凶器をお持ちですか?。


これです、とポケットから小瓶を出した、新しい新型コロナウイルスです、従来のものより強毒でちょっとでも吸い込んだら即死します。金を出さなかったら床に小瓶をたたきつけます、ここにいるお客さんたちも全員即死ですよ。


え~~~ちょちょちょっと待ってください、店長を呼んできます、と言って奥に走って行った。


すると後ろに座っていたお婆さんが、車椅子の男前さんそれを私にください、私が飲みます。えっ!お婆さん、男前は正解ですが飲むのは間違ってます、死にますよ。


死にたいんです、私は独居老人です、身内も友達も居ません体中悪いとこだらけでが病院に通う金もありません、わずかな年金だけでは暮らしていけないんです、この世に未練はありません。


お婆さん駄目ですよどんな体になろうとも死ぬまでは生きるんです、生きていれば必ず良い事が起きる????かもしれない、僕は軽い脳性麻痺で生まれた時から車椅子生活をしてますがたまにはいい事もありました、ついこの前ゲームセンターで100円拾いました、それはそれは嬉しかったです。


大村様!長い間お待たせしましたお金の用意が出来ました、手押し車に大きな袋を載せて2人がかりで押してきた、よいしょっと!いきなり大村君の膝の上に乗せた、いててててなんだ!この重いのは、10円玉ばっかりじゃね~か車椅子が動かせない壊れる、息が出来ない、死ぬ~~~頼む!下ろしてくれ~~~。


バカヤロ~~~銀行強盗と言えば札束に決まってるだろが、まったく非常識な銀行員ばっかりだな、こんな銀行2度と来てやらないぞ~~~