空想じじい

人生は七転び八転び。

更年期商会 前編

2020年春、いまだに原発事故は治まってない。空想じじいは更年期商会を設立した、正確には50歳にならないと入社できない、どうしてかと言うと、同世代で話が合うし、みんな同じような病気になるので近くに仲間がいて心強い。飲んでる薬の数の多い人から順番に会長、社長、専務、常務、と役職が決まる。でもみんな病院通いでまともに働ける人がいなので会社は大赤字に陥っていた。ちょうどその頃アメリカにいる係長の研究は最終段階に入っていた、う~ん後一歩でやんす~、これさえ決まれば世紀の大発明なのに~、いきづまっていた、係長はUCLA内の公園を散歩して気分転換をする事にした、リスがたくさんいる、旨そうでやんす~。餌をやる事にした人になついてて餌を手に持ってると寄ってくる、手から直接餌を食べる、とってもかわいい、でも食ってみたい。リスはまだ食ったことがない、焼き鳥のようにタレを付けて焼いて食うのかな~日本酒が合うのかな~とぼんやり考えてた、イタタタタタ指を食われた!血が出た、先に食われたでやんす~、そうだそうだったのか、ひらめいた!ついに最後の難問が解決したぞ~やっと研究が完成した~~~。そうか赤にすればいいんだった。真夜中の夜の事だった、それは1本の電話から始まった。長年の友人の花の係長からだった、彼は今UCLAの研究所で放射能の研究をしている。もしもし大変な発明をした、あっそ~~~どうせくだらない発明だろう?ヒゲのないドジョウを作ったのか?違うんだ。じゃあヒゲの長いドジョウを作ったのか?違うんだ!放射能に赤い色をつける事に成功した、名づけて「放射能さんまっかっか」これを1キログラム核燃料のそばに置いておくだけで放射能に色が付く、放射能が目に見えるようになるでやんす~、そうすれば原発事故の作業も楽になるし食品も放射能汚染されたものは赤くなるのですぐにわかる画期的な発明でやんす。それはすばらしいこれで大儲けできそうだな更年期商会も一流企業になれる。ただ1つ困ったのはトマトなんだ、赤いから見分けがつかないでやんす~~~