空想じじい

人生は七転び八転び。

我は海の子 5

この漁師町では、トドみたいな体形の嫁さんが最高級だ、1年中海に潜ってるので、夏でも海に潜ってると寒いから、トドみたいに太ってると寒さに耐えられる、料理は出来なくても問題ない、オマケに力が強ければ100点満点の嫁さんと言う事になる、顔なんか付いてて不細工なほうが良い、グリコのおまけみたいなもんだ、砲丸投げハンマー投げ、女子相撲、の選手だったら最高の嫁さんと言う事になる。嫁入りとなると村の行事のように大騒ぎだ、花嫁さんが歩いて新郎の家へ行く。村中の人がお嫁さんを見に来る、新郎さんの家の窓には、人山の黒だかりが出来る。もっぱら話題は嫁さんの体重だ。「おい!康彦は立派な嫁さんもらったな~え~23貫目あるそうだ(やく86キロ)村1番やな~、まるで土俵入りやな~、見事な体格やな~夜中に黒い服でも着て歩いてたらクマと間違えられて散弾銃で撃たれそうやな~、みんなこんな嫁さんをもらわないかんわ~立派な嫁さんやな~。清三なんか、もやしみたいな細い、色の白い、足の長い、美人の嫁さんもらって、あの嫁さんはハズレやな~ハハハハハ~あんな細い体じゃ冬磯はもたんやろ清三はアホやからな~」この漁師町は海女さんが大黒柱なので、女の人は体格がよくて健康で大きな声でよく笑い、あわび獲りの上手な人が1番尊敬される。たいていの女の人は旦那さんより体重は重い。そして男は酒の強い人が最高級だ。「小菊ちゃんは立派な婿さんをもらったわな~あの婿は1晩でペロリと2升呑んだぞ~、すごい立派な婿さんをもらった。」この漁師町では男は大酒呑みが1番尊敬される。