空想じじい

人生は七転び八転び。

じじばば共和国 17

続いて伊予の卍郎さんとくそじじいの対戦だ。西から卍郎さんが土俵に上がってきた、初出場で緊張している、小心者なので腎臓がドキドキしてる。私は胃ガンで手術後余命半年の宣告を受けた、(一瞬会場がどよめいた)地獄に突き落とされた、あれから8年が経つがまだ生きている、仕事もしている、まだ抗癌剤の副作用に苦しんでる、アレルギーが出る、そのほか右足の軽い肉離れにインフルエンザにと、すぐに病気になる眼科に整骨院に歯医者にといろいろな病院に通っている。つらくて一時は鶴見川に身を投げて死のうとさえ思ったこともあるが、泳げない事を思い出して辞めた。(この泳げない事を思い出したのが大きな減点となった)くそじじいが東から、ゆ~っくりと歩いて土俵に上がって来た、さすが前年度決勝戦で花の係長と壮絶な戦いを演じただけの事はある、貫禄がちがう、そしてゆ~っくり歩いて西に降りて行った。おいおい!降りて行ったらあかんがな。どこへ行くんだよ?山へ柴刈に行こうと思って。駄目だよ!くそじじい土俵に上がれよ、なんで?今病気自慢選手権をやってる、あんたの番だよ、あっそー俺は生まれてこのかた1度も病気はしたことがない、人様に自慢できるような病気はない。でもくそじじいさんは3年前に胃の全摘手術をして胃がないでしょ。へ~本当かい。すい臓も半分切ってるでしょ。へ~っそうかいその人はまだ生きてるのかい?あんたの事だよ。あ~っ俺の事か? それで食べた物が詰まるし、しょっちゅう下痢もするのか?だんだん思い出してきたぞ~~~そ~だった完璧に思い出したぞ~、俺は3年まえに心臓の全摘手術をしたんだ。