8月の暑い日、ラスベガスに2泊3日で遊びに行く事にした、僕も家内もギャ
ンブルはやらない、でも楽しめるアトラクションがたくさんあるらしい。朝ロ
スを出発をした、地図を見ながら方向音痴の家内がナビゲーションをする、今
日中に着けるかどうか分からない、下手をするとメキシコに行ってしまうかも
知れないと思いながら運転をしていく、だんだん山道になってきた、車が苦し
そうになってきたのでゆっくりと走る、何とか登りきった、道路脇に車がボン
ネットを開けて止まっている、外にトドみたいな人が2~3人出てる、暑そう
だ!気温は40度以上ある事は間違いない、あんな事になったらどうしよう、
と思うと緊張する、しばらく行くとまた車が道路脇に止まっている、ラスベガ
スに着くまでに何十台か見かけた。何とかまよわずに到着した。良かった!も
しあんな所で車でも壊れたらミイラになりかねない、もう夕方だった。4人で
夜遅くまで色々なアトラクションを見て回った、子供達は喜んでた、僕は車の
運転で疲れてへろへろになっていたので早くホテルに帰って寝たい、ショーな
んかどうでもよかった、だが噴水のショーは圧巻だった。ラスベガスではほと
んど金は使わなかった、ホテル代と食事代くらいだった。帰り、ガソリンスタ
ンドで油を入れて、道路に出ようと車がとぎれるのを待っていたら、突然、ド
ーンと音がして車が少し前に動いた、後ろからぶつけられた、降りて行ってぶ
つけた車を見たら、大きな真黒のリムジンだ、運転手が降りて来て、申し訳な
いと謝った、謝る人はアメリカじゃ珍しい、ビックリした。運転手が言う、直
しますか?当たり前だよ、いくら位かかる?そーだな~500ドル位かな~、
分かった600ドル払おう、これでなかった事にしてくれと言う、分かったそ
ーしよう、運転手は分厚い財布を取り出して600ドルをくれた、財布には1
00ドル札がぎっしり詰まってる、しまった!1000ドルと言えばよかった
~。まあいいか~バンパーに少し傷が付いただけだし、修理なんかしないし、
今回の旅行で使った金がちょうど600ドルだから、旅行代がただになった、
最後にこんなギャンブルがあるとは思わなかった。 (本)