空想じじい

人生は七転び八転び。

里帰り

正月家族4人で帰るのは15年振りくらいになる、東名高速を西に走る道路は空いていたので走りやすかった。富士川SAで休憩。

それからしばらく走ると左手に茶畑が見えた、柱の先にセンプー機のような物を付けた柱がたくさん立っている、家内が綺麗な茶畑だよみんな見て!ホラ!茶畑で風力発電もしてるんだよ~。アホ~あれは扇風機だよ風力発電の羽はもっと大きいわ~~~。

次に浜名湖SAで休憩をする。その次のSAまでは少し長いから皆オシッコをしときなさいよ、もらしたら車の中が臭くなるから降ろすからね~。出発して5分ほどたった時あ~~~オシッコしたい~と家内が言い出した、バカヤロ!しばらくSAはないと言ったろ、次のSAまで我慢しろ!アクセルを一杯踏んだ。大丈夫か?。だめ~~~。アホ!もう少しだ我慢しろ、しばらく家内は無口になった、後5キロでSAだ大丈夫か?もうだめ~~~。あ~どうかもらさいようにと神に祈りながら必死でアクセルを踏んだ、そして次のSAのトイレのまん前に停車、家内は走って行った。間に合ったのだ、やれやれ。

そして旅館に着いて、食事の時間が近づくと年配のおばあさんが配膳を始めに来た、ガチャガチャ、ちょっとそこのいて、ガチャガチャ、テーブルの皿やら箸やらを着物に引っ掛けて落す、がさつな仲居さんだ、仲居さんが出て行くと給料が安いのかな?と言って家内が笑いながら皿と箸を拾って直す。

食事が終わったら長女がカラオケに歌いに行きたいとめずらしい事を言う、家族で最後にカラオケに行ったのは子供達がまだ保育園に行っていて「このご~ろ~私達は良い感じ~」と言う歌がはやってた頃だ。

さっそくフロントにカラオケを頼んで廊下を歩いていくと大きな歌声が聞えてきた、防音がなってない、でもルームに入れば聞こえないだろうと思ったが、同じだった、たぶん隣の部屋とベニア板1枚で仕切られてるんだろう、うるさいしエアコンが効かなくて寒いし暗いし、テーブルに電話帳くらいの歌詞カードが2冊置いてあるだけだ。え~~っこの分厚い本から探すの?こんな設備で1時間1人1500円なの?やめようか?と次女が言う。でもせっかく来たしお父さんは子供達の歌も何十年ぶりに聞きたいし歌おうよ、と言った。

お父さんが言うんじゃ仕方ない。みんな自分の歌いたい歌は決まってるので一生懸命に探し始めたがなかなか探せないうちに30分が経ってしまった、突然、あ~あ~助けて~、家内が椅子と椅子の間のすき間にV字になって尻からはまった、ハハハハ~器用なやつだな~ハハハハ~、次女と長女が引っ張り出そうとするが尻が抜けない、お母さん重くて無理だよ~ハハハハ~。あきらめようか?、でも可愛そうだしハハハハ~、なんとか3人でお母さんを引っ張りあげた、カラオケの残り時間が10分になってしまった。