空想じじい

人生は七転び八転び。

車椅子の銀行強盗 5

大村君は畑のそばのため池でスッポンをたくさん飼っている。そうだ!スッポンは噛み付いたら雷が鳴るまで放さないと言われてる。こいつは凶器になる。今度こそ成功させるぞ!スッポンを300匹袋に入れて車椅子に乗った、まるで車椅子にサンタさんが乗っているようだ。さっそく「ありそ~な銀行」本店に向かった。今にも雨が降りそうな天気だ大村君は雨降りが苦手だ、傘もさせないし車椅子の車輪が濡れてずぶぬれになるからだ、根性がないので少し迷ったがでも決行した。銀行に着くといつものように整理券を取って待った。21番でお待ちのお客様1番窓口にどうぞ~、今日はどう言ったご用件でしょうか?はい銀行強盗に来ましたよろしくお願いします。え~~~っところでどんな凶器をお持ちでしょうか?。これです!と言って大村君はスッポンを1匹袋から出して見せた。わ~おいしそうなスッポンですね、これはコラーゲンがたっぷり入っててお肌にとってもいいんです、スッポン料理は凄く高いんですたぶんこの大きさだとお店に売れば1匹1万円するでしょうね。え~~~っそんなに高いんですか?。その時だった、動くな!!!全員手を上げろと、後ろにいた若い2人の男が叫んだ、バンダイの機関銃を持っている、大村君もびっくりして手を上げたその拍子に持っていた袋を床に落としてしまった、床じゅうスッポンだらけになった、2人の男はお客さんたちにすぐにスッポンを袋に入れるように命令した。あいたたたた~あちこちで指をスッポンに噛まれて大騒ぎになった、でも運よく雷がゴロゴロと鳴りだしたのですぐに噛まれた指を放してもらって大事には至らなかった、そしてスッポンを全部袋に入れ終わって2人組は袋をかついで裏口から逃げようとした時、警察が10人入ってきてあえなく捕まった。2人組は警察に怒られて大村君に謝るように言われた。大村さんすいませんでした~~~。わかればいいんです、あなた達はまだ若い将来のある身です、もう2度とこんなバカげた犯罪はしないようにしてください。額に汗して働けば生活は貧しくても心は豊かになります。