空想じじい

人生は七転び八転び。

書き忘れた日記 4

昔俺が小学生の頃だった、ばあちゃんが芋ほりをしていてマムシに噛まれたことがあった、無医村なので村じゅう大騒ぎになった、とっちゃんはそれは大変だ!と言って一升瓶を持って畑に飛んで行ってそのマムシを捕まえてマムシ酒を造った、家にはマムシの入った一升瓶が何本もあって醤油とか酢のビンと一緒に並んでいた、気持悪かったし、台所の天井にはマムシの皮を剥いだ干物が何匹もつるしてあった、それをとっちゃんが俺たち兄弟に焼いて食わせてくれた、特別まずくもないし旨くもない。ある日の晩御飯の事だった、かあちゃんが突然ギャ~~~と悲鳴をあげた、皆びっくりした、マママママムシが~~~~。なに?それは大変だ!と言ってとっちゃんがマムシを捕まえて一升瓶に入れた。かあちゃんが食器入れの中から茶碗を取ったらマムシがトグロを巻いて出てきたビックリした~~~とかあちゃんが言った。どうやら酔っ払ってとっちゃんがマムシの入った一升瓶に栓をするの忘れたらしい、マムシは一升瓶で2週間くらい飼ってから焼酎を入れてマムシ酒にする。でも俺は、かあちゃんマムシに噛まれなくて良かった~~~と思った、家族全員そう思ったと思う、だがとっちゃんはマムシを逃がさなくて良かった~~~と思った。