コウは学校には行かないで、1日中じいちゃんと遊んでいる、じいちゃんも、
とっちゃんも、学校に行けとは言わないし、コウは学校に行くよりじいちゃん
と居る方が面白いからだ。じいちゃんは家の棟続きで鍛冶屋をやっていて、手
先が非常に器用で繊細な神経をしてる、でもコウが生まれる前に、芋を焼いて
いて家を焼いている、家は全焼した。石組みも上手に出来る、実家は6メート
ルくらいの石組みの上に立っている、じいちゃんが石組みをした、まだ壊れて
ない。じいちゃんが言う、石組みというのは真っ直ぐに積んだら真ん中が膨ら
んできてやがて壊れる、だから真ん中を少しへこまして積むんじゃ。城の石垣
を見た事があるじゃろ、真ん中がへこんで弓なりになってるじゃろ、あれが丈
夫なんじゃ、しかも敵が石垣を登りにくいんじゃ、一石二丁なんじゃ。石には
顔がある、え~っ顔があるの?目はどこにあるの?鼻は?口は?。ハハハハ目
もちゃんとある。じいちゃんが石を持ってくる、いいかここに目があるここを
金槌でたたくと半分に割れるんじゃ、やってみるぞ、カンッカンッ端っこが少
し割れた、う~ん、あんまり性格のいい石じゃないの~~こいつはへそ曲がり
な石じゃ石には性格もある、性格に合った場所に積んでやるんじゃ、こう言う
石も必要な石なんじゃな~石を見て適材適所に積んでいく、これが難しい、人
もおんなじじゃ。コウよ大人になったら分かる時が来るわ。覚えとけ。じいち
ゃんはたまにこんな難しい話をコウにする。