空想じじい

人生は七転び八転び。

我は海の子 2

コウは学校には行かないで、1日中じいちゃんと遊んでいる、じいちゃんも、

とっちゃんも、学校に行けとは言わないし、コウは学校に行くよりじいちゃん

と居る方が面白いからだ。じいちゃんは家の棟続きで鍛冶屋をやっていて、手

先が非常に器用で繊細な神経をしてる、でもコウが生まれる前に、芋を焼いて

いて家を焼いている、家は全焼した。石組みも上手に出来る、実家は6メート

ルくらいの石組みの上に立っている、じいちゃんが石組みをした、まだ壊れて

ない。じいちゃんが言う、石組みというのは真っ直ぐに積んだら真ん中が膨ら

んできてやがて壊れる、だから真ん中を少しへこまして積むんじゃ。城の石垣

を見た事があるじゃろ、真ん中がへこんで弓なりになってるじゃろ、あれが丈

夫なんじゃ、しかも敵が石垣を登りにくいんじゃ、一石二丁なんじゃ。石には

顔がある、え~っ顔があるの?目はどこにあるの?鼻は?口は?。ハハハハ目

もちゃんとある。じいちゃんが石を持ってくる、いいかここに目があるここを

金槌でたたくと半分に割れるんじゃ、やってみるぞ、カンッカンッ端っこが少

し割れた、う~ん、あんまり性格のいい石じゃないの~~こいつはへそ曲がり

な石じゃ石には性格もある、性格に合った場所に積んでやるんじゃ、こう言う

石も必要な石なんじゃな~石を見て適材適所に積んでいく、これが難しい、人

もおんなじじゃ。コウよ大人になったら分かる時が来るわ。覚えとけ。じいち

ゃんはたまにこんな難しい話をコウにする。