空想じじい

人生は七転び八転び。

じじばば共和国 2

小菊75歳がじじばば共和国に入所してきた、小菊さんは認知症だ、息子の清

隆50歳が昼間は仕事をして家に帰ってから母親の面倒を夜中じゅう見る、毎

日うとうとしか眠れない、そういう状態で数年母親の面倒を見てきた、介護疲

れで突然死をしてしまったからだ。小菊さんは和室の1LDKのマンションの

3階に住む事になった、どうも夜になると活発に行動しだす、小菊さんは長年

百姓をやってきた、小学生の頃には稲刈りのシーズンになると学校を休んで稲

刈りを手伝ってきた、昔の記憶が少し残ってるようだ、よく夜になると田んぼ

の周りをうろうろしてる。夏の暑い日の夜の事だった、小菊さんの部屋から煙

が出てるのを上の階の人が発見して消防署に通報した、消防隊が飛んできた、

小菊さん!小菊さん!呼んでも返事がないすぐさまドアをぶち破って中に入っ

た、小菊さんはそこら辺にある物を部屋の真ん中に集めてタタミの上で焚き火

をしていた、消防隊がすぐに火を消し止めた。消防隊が小菊さんに聞く、どう

して部屋の中で焚き火なんかしたの?寒くて寒くて落ち葉を集めて焚き火をし

て芋を焼いてました、どうして火を消してしまうのあんた達は、バカ!まだ芋

が焼けてないのに~小菊さんは泣き出した。小菊さん今は夏で暑いんですよ、

それに部屋の中で焚き火をしたら大変なことになりますよ、あなたは大変な事

をしたんですよ、そうですか?焚き火をして芋を焼くのが大変な事なんです

か?小菊さんの横に芋が10個ほど転がってた。あ~~~~本当だ!大変な事

をしてしまった、焚き火の中に芋を入れ忘れた。