空想じじい

人生は七転び八転び。

きょんちゃん 2

源之新はきょんちゃんを、融通のきかない子に育ててしまった、これはいけな

い、すでにきょんちゃんは30歳になってる、そーだ!火が一番危ない、よく

天ぷらを揚げてて火事になる、火の消し方を教えておかないといけない、きょ

んよ!天ぷらの鍋に火が付いたら、あわてないで座蒲団を鍋の上に乗せて蓋を

する、そーすれば火は消える。いいかいきょん、はい、じゃあやってみよう!

源之新は実験をしてみる鍋にサラダ油を入れ加熱した、煙が出て来て火が付い

た、源之新がビックリしてパニックになった、きょん!座蒲団を持ってこい!

はい、と言ってきょんは探しに行った、きょんが帰ってこない、台所は煙だら

けになった、風呂場のバスタオルを取りに行こうとして、台所のドアを押した

が開かない焦った、力いっぱい押したが開かない、引くんだった!何とか火を

消した。それから2時間ほどしてきょんが帰って来た、隣の家で座蒲団をかり

てきたよ~、家には座蒲団がないから。う~んちょっと遅いな~。でもま~少

し進歩したな、隣の家で何をしてたんだ?ぴあんさんの(市販の輸入菓子をダ

イソーで買った包装紙に詰めただけ)のお菓子を御馳走になってた。きょん家

にあるバスタオルとかクッションとか毛布でもよかったんだよ。まあいい。そ

れからきょんは昔よく家の近くで迷子になった、まっすぐに帰っておいでと言

うと、竹やぶを超え、畑を超え、ヒノキ林を超えて帰ろうとして迷子になって

しまった。まっすぐの意味が良く分かってなかった。訓練の結果今はちゃんと

道を歩いて家に帰れる様になった。こうして訓練をしていくうちに、きょんは

すごく機転のきく大人になった。源之新は最近体の具合があまり良くない、す

ぐにお腹を壊す、疲れやすい、熱が出る、まーしょうがないか~年を取ったか

らな~と言った。それを聞いたきょんは、お父さんは何色が好き?そーだな燃

えるような赤かな~、分かった!、翌日佐川急便が来た、燃えるような真っ赤

な棺桶が届いた。