空想じじい

人生は七転び八転び。

猫に小判

昔々あるところに、大学教授どうしの夫婦が住んでいました。生活に困る事はないが、けして金持ちとは言えない、この夫婦には子供が出来なかった、(単に作り方を知らなかっただけだった)ある日罠にかかった鶴を助けてやった。それから一年後男の子が生まれた、とても元気な男の子だったので、金太郎と名前を付けた。もしかしてあの鶴が私達に子供を授けて下さったのだろうか?(そんな事はない)金太郎はすくすくと成長し、一流の大学に親の口利きで、裏口から入れてもらった、あまり頭が良くない。教授夫婦は一人息子の金太郎に大きな期待をよせている、あらゆる習い事をさせてきた、だが、男のくせにお人形さん遊びとか、女の子のする遊びが大好きだ、教授夫婦はガッカリしたが、ある日、突然猫の生態を研究したい!と言い出す、教授夫婦は喜んだ、さっそく研究所を庭に建ててやり、レントゲンにCTスキャンにと研究用の機材をたくさんローンを組んで買ってやった、猫も一万匹買ってやった、しめて5億2千万円もかかった。お父さんお母さん、どうか僕が研究室にいる時は絶対にのぞかないで下さい。と言って、毎日研究に没頭している、こんどは、お父さん小判を1枚買ってください、と言う、はいはいとい言って、買ってあげる、ある日どうしても気になった父は窓からそーとのぞいて見た、すると猫に小判を食べさせようとして、猫パンチを食らっている。次の日、お父さん爆竹を千本買って下さいと言う、う~んこれは何に使うんだい?ストレスの解消に使う、ずーと研究をしてると気がめいるからね、はいはいと言って買ってあげる、父は窓からそーとのぞいて見る、すると猫の尻に爆竹を差し込もうとして猫パンチを食らっている、次の日も父は窓からそーとのぞく、猫のひげを抜こうとして猫パンチをくらっている、お父さんは金太郎がどんな研究をしているのかさっぱり分からなくなった、そうこうしてるうちに、お父さん!論文が出来上がったよ、サイエンスに応募したいんだけど、と言う、父と母は飛び上がって喜んだ、サイエンスと言えば科学雑誌の最高峰だ、さすが私達の子供だ!我が家の誇りだ!金太郎ちょっとだけ論文を見せてくれないか?う~ん黒色のポルシェ911を買ってくれたら見せてもいい、わかった、すぐにローンを組んで買ってあげた、さあ見せてくれ、分かった、これは発明じゃなくて実証をした論文です、ちょっと短いよ!いいから早く見せてくれ、どうぞ~、「猫は小判をたべましぇん。」それを読んだお父さんはそのまま後ろにぶっ倒れてしまった。