空想じじい

人生は七転び八転び。

じじばば共和国 54

花の係長が光の缶詰を発明した、まず缶の中に小さなブラックホールを入れて快晴の日に外に2時間ほど置いておく、そうすると太陽の光をブラックホールがひたすら吸い込む、その缶に蓋をして出来上がり。

自然災害の時には非常に役に立つ、使うときには缶の裏側に釘とハンマーで小さな穴を開けてテーブルに置けば天井が昼間の明るさになる、消す時は缶に蓋をすればいい、1回の天日干しで1年間使える光の量をブラックホールが缶に溜め込んでくれる。
 
そして共和国内のマンションに1個づつ設置した、その夜は空想じじいの部屋ですでに宴会が始まっていた、ついにゴ~~~ドス~ンと音がして大地震が起きて、電気が消えた、室内はぐちゃぐちゃになった、テーブルのコップの酒や一升瓶が粉々に割れてしまった。あ~~~大変な事になったぞ、酒が~~~なくなった、おい!野々村!急いでセブンイレブンで酒買って来い。え~~~っ懐中電灯の電池が切れてて点きません、腰も抜けてて動けません。

やっぱりこう言うときにはローソクでやんすね~、そうだ野々村!ローソクも買って来い。だから~動けないんです~、くだらない言い訳をしてないで早く言って来い、みんなの酔いがさめたら地震よりもっと大変な事になってしまうじゃないかバカヤロ~~~
 
その時、月明かりで偶然にも光の缶詰めとハンマーが見つかった、だが釘が見つからない、鈴木が焦って缶を開けようとして、ハンマーで光の缶詰の表側を思いっきりたたいた。
 
しまった!大変な事になった、野々村と鈴木が缶に吸い込まれた、えっ~~~!それは大変、はやく蓋をしてしまえ。