空想じじい

人生は七転び八転び。

きょんちゃん 42

きょんが自動車の免許がほしいと言い出した、源之新は心配だがチャレンジさせてみて自信を付けてくれればいいなと思った。そしてきょんは家の近くの未公認の自動車学校に通い出した。

昔お父さんはね学科試験で6回落ちたんだ、友達が学科試験なんか簡単だから勉強しなくていいよと言ってたので、初日に教科書を全部学校のゴミ箱に捨てて帰ったんだ、5回落ちた時は落込んだが、試験用紙は5種類しかないから次は最初の試験用紙だから絶対受かるよと言われた。

でも最初とまったく同じ点数で落ちたんだハハハハ~、そこでこれはまずいと気が付いて気合を入れて勉強をして7回目で受かった。先生に6回も落ちたのは学校の記録でしょ?と聞いたら、いや12回落ちた偉い奴がいたな。えっ!な~んだまだ下がいたのか、お父さんが1番ビリだと思ったのに悔しかった。

お父さんバカじゃないの?。いや~それほどでもないよ、今ごろ気がついたのかハハハハ~。

そしてきょんも6回落ちて7回目で通ったが遅すぎた、有効期限の6ヶ月が過ぎてしまった。1からやり直しだ。

きょんは自信をなくした、免許なんかなくても生きていけるんでしょ、自分に合わない事でもどうしても頑張らなければいけないの?途中でやめてもいいでしょ、辛すぎるよ~。

でもね1度自分で決めた事なんだからやり遂げようよ。スポーツなんかだと何処までも追求し続けて終わりがないんだけど、免許は取れば終わりだから、頑張ってみようよ、金の心配はしなくていいから、もう一度今度はちょっと遠いけど公認の自動車学校に入って頑張ろうよ。公認の方は有効期限が1年だし楽だから。

そして公認の自動車学校に入って全工程が終わった、あと学科試験に合格すれば免許がもらえる。だがまた落ちた、きょんはしょんぼりして帰って来た、まあ何回も行けばまぐれで通るよ、心配ないよ、どうせなら100回くらい落ちて日本記録を作ってしまおうよ、ハハハハ~。きょんは何も言わずに部屋に行った。

源之新もショックを受けた、永遠に終わらないような気がしてきた、あ~ぁ頭が痛い熱も出てきた、今日の夕方草取りをしてて蚊にたくさん刺された、たぶんデング熱にちがいない。