空想じじい

人生は七転び八転び。

ビックリ腰のせみ

かなり前から思ってるんだが、一度でいいから,蝉になってみたい、というか人間が蝉の生態だったらいいだろうなと思ってる、80年生きるとして79歳と10か月で地中から出てきて、脱皮して、子孫を残して、空を飛びまわる。団子虫のような形をして79年10か月、土の中、孤独にたえて、ある時はもぐらに食われそうになって、一生このまま終わるんじゃないかと言う不安とストレスをかかえて、耐えて79年10か月目に、いきなり脱皮をする、初めての事なので自分でもびっくりする、まぶしい、背中に羽が生えてる、わー空がとべる、周りには自分とおなじ恰好のやつが何人もいる、ひとっ飛び焼き鳥でも行きますか、大勢で大騒ぎで飛んでいく、まずはビールで乾杯、そこへくま蝉の団体がきた、おい熊うるさいぞ、なんだとこのみんみん、こんどは,かなかなの団体だ、みんな同じじきに脱皮するから、こんな事は毎年起こる、大乱闘、怪我人が続出、みんみん蝉が腰お椅子にぶつけて動けない、どうやらビックリ腰のようだ、でも蝉の腰ってどこなんだ?、喧嘩もおさまって、とりあえずカラオケに行くことにする、蝉には時間がないから、寝ないで遊ぶ、ビックリ腰の蝉はかわいそうに置いてきぼり、悪いなみんみん、皆時間がないから、変われるものなら変わりたくないや、あばよ、カラオケに行ってもマイクはひつようがない、彼らは声がでかいので、最後は18番、「蝉しぐれ」を皆で歌って次ラーメン屋へ向かう。きりがないのでここで止めよう。僕は地中にいたやつがいきなりそらを飛ぶ、蝉に友達がいたら聞いてみたい、どんな気持ちなんだろうと。