空想じじい

人生は七転び八転び。

ボランティアの石井さん

石井さんはまだ30代だ、障害を持った長女が居る。俺と一緒にボランティアをしている。一見プロレスラーかと思う、非常に体格がいい、髪が長いのでたぶん女の人だと思う、身長は180センチ近くある、体重もいっぱいある、太ももは俺の胴体とおなじ太さがある、小さな事はまったく気にしない性格で、豪快にガッハッハ~~~と笑う。夜はママさんバレーをやっていて石井さんの撃つスパイクは強烈で、石井さんの撃ったスパイクが時々相手の選手の頭に突き刺さったとか言う噂も聞く。朝はよく、足の筋肉が痛いよ~とか、肩の筋肉が痛いよ~ガッハッハ~、とか言いながらボランティア先にやってくる。ボランティア先は道路に面していて交通量も多い、今日はボランティア先のすぐ近くで軽自動車が人を引いてしまって、運転手が大怪我をしたらしい、でも引かれた人が行方不明になっている、朝から大騒ぎをしていた、救急車が軽自動車の運転手を乗せて、けたたましいサイレンとともに走って行った。ちょうどそこへ石井さんがボランティア先にやって来た、おはよ~ございま~す、今日は背中が痛いよ~クソ~~~旦那が昨日私が寝てる時に背中を踏みやがったかな~あのバカヤロ~~~、と言いながら入ってきた。車椅子に乗った大村君が、昨日またバレーボールの練習をしすぎたんじゃないの?僕がマッサージしましょうか?と聞いた。えっマッサージしてくれるの?ありがと~お願い!と言って座った、大村君しってる?さっきそこん所で人が車に引かれたみたいだけど、引かれた人が見つからないんだって、不思議な事があるんだねガッハッハ~~~、そして大村君がマッサージをしようとして石井さんの背中を見ると、なんとタイヤの跡があった。