空想じじい

人生は七転び八転び。

角ちゃん

大した稼ぎもないくせに、日本中食べ歩きなんかしやがって!ザマー見ろだ!奥さんに罵倒されている、万吉は旅に出ても土産の一つも買って帰って来た事が無い、万吉は鯖に当たって苦しんでる、今日で3日目だ、翌日よくなった、こりずに、朝から鯖をツマミに酒を飲んでる、日本じゃ有名な食通だ、万吉が一言、伊勢の赤福がうまい、と言えばもう次の日から手に入れるのは難ししくなる。明日から日本中の名物を食べ歩く旅に出る、だが甘いものは好きではない、翌日出発した、静岡県に来た、県の職員が色んな食べ物を持って来る、ホテルも食事も全部ただだ、万吉は名物なんか一つも食べてない、甘い物はぜんぶゴミ箱に捨ててしまう、塩辛と日本酒だけのこして、良い調子だ。こんな調子で2ヶ月かけて日本中を回って東京に帰って来た、夕方7時に記者会見がはじまった。大大日本新聞の角ちゃんも取材に来た、日本一大きな新聞社だ、角ちゃんはすでに酔っ払ってる、へらへら笑いながら立っているのがやっとだ、角ちゃんの頭の中は、「早く終わってくれないかな~、友達2~3人さそって、スナックかよちゃんへ行って、また裸踊りするか、昨日はうけたからな~ハッハッハッ」そんな事を考えてる。万吉の会見が始まった、名物には、たくさんうまいものがありまして、甲乙つけがたいので・・・・・・・・・・・・最後に果物では長野の南水梨。話がやたら長いので、角ちゃんはすでに立ったまま寝てる、万吉の会見が終わってしまった、みんな帰りだした、目を覚ました角ちゃんが、近くにいた記者をつかまえて、最後なんて言ったんだ?と聞く、梨だよ梨、と、はき捨てるようにいって帰って行った、ありがとうーよ、角ちゃんのメモ帖にはすでに、「名物にうまい物」まで書いてあった、最後は、梨、か、翌日の大大日本新聞の3面に大きく「名物にうまい物なし」と出てしまった。