空想じじい

人生は七転び八転び。

ぶちょ~

ぶちょ~本名は金太万蔵50歳、超多忙な生活をしてる、息子が1人いる、千

蔵という名前だ、今日も始発電車で出勤だ会社まで2時間かかる、毎日のよう

に接待があり酔っ払っていつも終電の22時50分で帰宅する、自宅は1時間

ほどで到着するはずなのだがいつも寝過ごしてしまって終着駅で駅員に起こさ

れる、5年ほど前から終着駅の駅員が若くなった。万蔵は「終電のおじさん

と」呼ばれ有名人になっていた、そのうち若い駅員さんと友達になっていろい

ろ話をするようになった、若い駅員が言う、私の父は仕事人間で家に帰ってこ

ないんです、もうあんな人親でも子でもありません、母は給料だけ振り込んで

くれれば永久に帰ってこなくてもいいと言ってます。そーかちょっと耳が痛い

な~、じゃあ父親に1億円の保険をかけて、今度家に帰ってきたら酒をがんが

ん飲ませてぽっくり逝かせたらどうかな?血圧も高いんだろ?そして棺おけに

は犬のウンチに生ゴミゴキブリをぎっちり入れてやればどーかなハハハハハ。

毎日終着駅から始発に乗るが家に帰る時間がないのでそのまま会社まで行く、

気が付いて見るともう20年家に帰ってない、降りる駅の名前も忘れてしまっ

た、会社と終着駅の往復だ。あ~なんてことだ、ちょっと反省をした、家に電

話をしてみると、「お客様のおかけになりました電話番号は現在使われており

ません」なんだって!奥さんの携帯に電話をすると、もしもし俺、誰?万蔵さ

んですか?久しぶり元気?5年前に引っ越したよ知らなかった?え~俺はずー

と通勤してたんだぞなんてことだ。何処に引っ越したんだ?あ~あなたの会社

のそば、歩いて10分の所、何だじゃあ電車通勤しなくて良いじゃないか早く

教えろよ!じゃあ明日土曜日に早く帰るから、といって住所を聞いた、土曜日

の夜家に着くと見慣れない叔母さんが出てきた、こんなに老けてしまったの

か、やっぱり20年経ったんだ、浦島太郎になった気持ちだ。ところで千蔵は

どーした?もう独立して働いてます、今日帰ってきますよ。え~小学生だった

んだぞ、仕事仕事で日曜祭日も働いて家庭を顧みなかった俺がバカだった、と

そこへ千蔵がただいま~と帰ってきた、あ~っ終電のおじさん。