空想じじい

人生は七転び八転び。

娘に、お父さんはお前達のためなら、死ぬ事だって何も怖くない、なんだって出来るよ。長女が、なんだって出来るんだったら私達のために、元気に笑って生きて、そして岩のように何がおきても、どうじないでお父さん。分かった、一番むずかしい事を言うな、難しい、今日病院へ行ってきた、家内は悪いほうにかわり果ててた、家内が目の前にいるのにすぐには、誰だか分からなかった、青白い顔、さらにやせ細ってた手が小刻みに震えてる、よちよち歩きに成ってる、家内の方から声をかけてきて、やっと分かった、少しはよくなってると期待して行ったのでよけいに、ガックリした、体中の力がぬけてしまった、廊下で主治医に会ったので、状況をきいた、最悪のケースです、長引きます、又ガックリした、思い切り落ち込んだ、まだ落ち込む余裕が俺にあったんだな、改めて思う、気持ちを落ち着けたいのでデパスを飲む。少し力が抜けてきた、コンピュータをさわってみる。暗い話になった、俺はこんな弱い人間なんだ、強い人間なんてめったに居ない、いいんだ。