空想じじい

人生は七転び八転び。

13階段

金蔵は柿が大好きで1日に80個ほど食べる、よその家の柿の木に登って柿を

食べている、まあ言ってみれば泥棒だ。まだ青い柿はカニに投げつけてカニ

つぶして遊んでた、ところがたまたまそばを通りかかった叔父さんの剥げ頭に

金蔵の投げた柿が間違って当たってしまった、叔父さんは即死。金蔵は刑務所

に入れられた。何ヶ月かして裁判が始まった、陪審員は、八百屋のバカ息子い

っちゃんと、魚屋のバカ息子カンちゃんと、百姓のお米婆さん。スイカ農家の

バカ息子ユキちゃんと、すし屋の遊び人の元ちゃん、計6人。6人は大酒飲み

だ早く家へ帰りビールを飲みたい。ビールのつまみのことで頭がいっぱいだ裁

判なんてどうでもいい。面倒だ!もう死刑でいいんじゃないの~、と言う事で

金蔵は死刑の判決を受ける。死刑が執行される日。最後に何か食べたいものは

ないか?ない、柿はどうだ?いらないお腹を壊すといけない。ハハハハハ~も

う死刑になるんだぞバカじゃないか?でもその瞬間まで精一杯生きたい。そう

言い残すとゆっくり階段を登っていく12段目まで来た、そのときだった突然

地面がゆれた、東海大地震だ!みんな地面に伏せた。とりあえず死刑は中止

だ!大きな被害が関東東海地方に出た、死刑どころではなくなった。地震の混

乱が1ヶ月くらいたって収まりかけた。金蔵に突然天皇の恩赦が出た、やった

~~無罪放免だ~。翌日またよその家の柿の木に登って柿を食べていた、枝の

先の方の柿を取ろうとした時だったボキッと言う音がして金蔵は木の枝を股間

に挟んだまま枝と一緒に地面にたたきつけられた、打ち所が悪かった、真ん中

の足を思い切り打ちつけて、「下半身一カ所不随」になってしまった。