空想じじい

人生は七転び八転び。

青い鳥の記憶

親父は僕が10歳の時に突然なくなったので親父のことはあまり覚えていな

い、とにかく起きてる間は塩辛をつまみにずーと酒を飲んでる人だったので酔

っ払ってる親父しか記憶がない。写真も数枚残っているがぜんぶ酔っ払って眠

そうな顔をしている。数少ない記憶の一つ。ある日親父が寝っ転がって新聞を

読んでいた、僕も親父の横に寝っ転がって親父の読んでいる新聞を見ている、

でも漢字が多くて読めない、新聞の写真の広告にパンチと書いた広告がある、

とうちゃんパンチて何?突然思い切り頭をバチーンと殴られた、これがパンチ

だ!数日後青い鳥が石垣に巣を作っている、親鳥がいろんなものをくわえて巣

に運んでる、巣作りの最中だ、親と巣を全部取って飼いたくなった、すでにメ

ジロも何匹か飼っている、大きな鳥かごも叔父さんにもらったやつがある。あ

る夜僕が石垣の青い鳥と巣を取ろうと登ってた、親父に見つかったバカヤロー

卑怯なことをするな!鳥は夜になると目が見えないんだ、鳥目って言うんだ、

取るんだったら正々堂々と昼間に取れ!そんな簡単にお前に捕まるような鳥は

いないわ!翌日かすみ網を使って簡単に捕まえた。