空想じじい

人生は七転び八転び。

病院か

鶴田亀雄と亀田鶴雄は幼馴染で50歳、鶴は内科部長、亀は外科部長、勤続20年とても仲が良い、鶴の趣味は石集め、亀はこれと言った趣味はない、強いて言えば画びょうを椅子の上に置く事だ、4月始め研修医が2人やって来た、どうぞ座ってください、ギャッと2人とも飛び上がる、まあそう言う事でよろしく、鶴の外来が始まる、次の方どうぞ、どうしましたか?、お腹が痛くって、何時頃から、一週間前から、ちょうどその頃に拾った石がこれ、この辺の曲線がなんとも美しい、それで、あっ、お腹が痛い、とりあえず、レントゲン撮ってきてください、次の方どうぞ。亀の外来も始まった、次の方どうぞ、お掛けください、ギャー、今日はどうしましたか、尻が痛い、何時頃から、今さっきです、急性尻痛症候群です、薬を出しときます、次の方どうぞ、お座りください、あれ、もう2回目なんでひかかりません、その後どうですか?時々背中が痛みます、じゃあベッドに横になってください、ギャッ、尻に画びょうが、急性尻痛症候群です、薬を出しときます。たまたま鶴と亀が食堂で会った、愚痴が始まる、院長は市長の飼い犬だし、年間20億の赤字だ、俺達のせいではないのに、診療費を払わない人が沢山居るからだろ、そのしわ寄せが全部俺達に回ってくるから毎年給料が下がってく、医者の数が減って行くので、当直が増えてしまった、忙しくて飲みにも行けなくなった、院長は何も手を打たない、俺達を過労死させるつもりか、院長は、このままじゃ皆辞めてしまうぞ、ストレスの限界に来ている、俺達だけじゃない職員全員そうだ、そこに院長が偉そうに入ってきた、突然亀が画びょうを投げた、院長のおでこに刺さった、鶴も石を投げた、が、それて他の人に当たった、なんだコノヤロー、椅子を投げ返して来た、それが院長の後頭部を直撃した、院長が倒れた、院内の救急が駆けつけたが、何だ院長か診たくない、と言って帰って行った、しょうがないので、すぐ救急車を呼んで他の病院へ行くことにした、13軒断られたすでに3時間が経過、やっと隣の県の病院が受け入れてくれる、急いだ、到着する、4時間かかった、大急ぎで搬入、どうですか先生?もう1時間速ければ・・・・