空想じじい

人生は七転び八転び。

にわとりと作文

「ニワトリと作文は仲良しだ」そんな事はたぶんないと思う。小学生の頃の作文、朝起きて、そして歯を磨いて、そしてご飯を食べて、そして遊んで、そして昼ご飯を食べて、そして、ひたすらそしてが続く、先生に注意される、ぴろし君そしてが多すぎる、もっと他にもあるでしょ、それから、とか、いろいろ。その次の作文、朝おきて、それから歯を磨いて、それからご飯を食べて、それから遊んで、それから昼ご飯を食べて、それから、と続く、先生は無口になった、自分では少し進歩した、これはほめられるぞと思ってたのにガッカリした、この年になってもあんまり変わってない、なんせ小学校中退だから、人にはそう言っている、正確には小学3年頃から行き始めた、それまでは、毎日祖父と遊んでた、竹で鉄砲を作ったり、籠を編んだり、うなぎを取る籠を作ったり、魚釣りに行ったり、鶏、牛、ウサギ、に餌をあげたり毎日楽しかった、当時、おそまつ君と言う漫画がはやっていて、イヤミだったと思う、ビックリするとシェーとやる、祖父は毎日やっていた、ただいま、シェー、家族の記念写真の時もシェーのポーズだ、片足立ちになるのでよろよろしながらやっている、祖父はもう60歳を過ぎている、子供心に無理がある、バカの一つ覚えとはこの事だと密かに思っていた、ある日の夕方、鶏に餌をやろうと鳥小屋へ行ったら、居なかった、にげたんだろう、たいして気にもとめなかった、しょっちゅう逃げてるから、とにかくウサギと牛に餌をやらなくてはいけない、ウサギはよく脱走をする、柵の下に穴を掘って外へ出る、捕まえるのが面白い、ウサギを捕まえて、穴を埋める、それがぼくの日課になっていた、その日の晩御飯、肉の匂い、肉は盆と正月しか食べたことがない、今日は肉?、鶏肉、初めて食べる、硬くてパサパサしてるおいしくない。そうだ、じいちゃん、今日鶏が居なかった、どうしたんだろう、鍋の中じゃ、絶句した、僕がかわいがってたのに何で?卵を産まなくなったからじゃ、殺すことないだろう、このくそじじい髪の毛をつかもうとしたがつかめない、じいちゃんは、はげあたまだ、くやしい、沢山泣いて泣いてその日は何もたべなかった、その日以来20年位、鳥料理が食べれなくなってしまった。