空想じじい

人生は七転び八転び。

かあちゃん死に損なった 下

へとへとになって病院にたどり着いた。
どうしたんや?かあちゃん
さあそれがわからん、

畑にジャガイモを植えとったんや、全部植え終わって座って休んでたら、通る人通る人皆大丈夫か?すぐに病院へ行かないかん、と言うんじゃ、変な事言うな~?いつもと何も変ってないのに、と思っとったら救急車が来て無理やり乗せられてこの病院に入院させられた。

いつ退院できるんやろか?大相撲を見たいんや。
えっ!まだ車椅子やないか、しばらくリハビリして歩けるようになったら帰れる、でも家の玄関までの急な上り坂は登れないやろ?道が狭くて車も入れないし、俺でもきついもん。

う~~~ん、それなら家の上の方まで車で行ってもらってそこからなら下り坂やから行けるわ。病院の飯はまずいし早く家に帰りたいわ。

でもな、家に帰っても1人で風呂やらトイレやらできないやろ、退院したらまず施設に行ってリハビリを続けて、歩けるようになったら家に帰れる、帰りたかったらリハビリを頑張れや、もう帰るわ。

もう帰るのか?ほんなら気をつけて帰れよ。

病院を出てとりあえずホットしたけど、かあちゃんも92歳だし生きて会う事はもうないだろう、それはかあちゃんもわかってた顔してたな~と思いながら帰路についた。