空想じじい

人生は七転び八転び。

呑みに行って来た

小田原へ呑みに行った。乗車券の券売機の質問攻めに合った、何人ですか?小田原で乗り換えて何処まで行きますか?男か女か?、10分ほどかかってやっと乗車券が買えた、いやになったのでもう時代にはついて行かない事にした。

目的の駅に着くと改札口にジョージさんがいた、もう何十年ぶりなのに白髪が少し増えたくらいでほとんど変ってない、すぐにわかった。ずいぶん久しぶりですお互いにあんまり変ってないね~。

じゃあジョージさんの店に行って呑みましょう。よし!家の店はすぐそこだからと言って歩き出すと。あっ!ちょっと待ってこの店で一杯やってきましょう、昭和のまんまの居酒屋に入って1杯呑んで歩き出す。あっ!ここにもちょっと寄って行こう、又1杯、ここも昭和を思い出す店だ、この辺は昔の店しかないのか?。そんな事はない選んでるんだよハハハハ~懐かしいだろ?。懐かしいな~タイムスリップしたみたいだ。

さらにもう1軒寄るとまた昭和の小さな居酒屋そのものだ、客が6人いた、しばらく呑んでると5人が帰って、1人も帰ろうとした、おい若者帰るのが早すぎるよ俺がおごるから呑めよ酒は好きかい?とジョージさんが聞くと、はい大好きです、嬉しそうな顔をしてありがとうと言う。

日に焼けた若者が話し出した、僕は小さい頃に何十万人に1人と言う難病を発症して、しょっちゅう高熱を出してろくに学校にも行けず医者から成人するまでは生きれませんと言われたんです、難病だと言えば就職も断られたし、その頃は落込みましたし荒れました、今は日雇い人夫です、いや~いろいろありました。明るい顔で話した。

そうか大変だったね、死刑の宣告を受けていつ執行されるかわからない状態だもんな~、毎日が地獄だったね、で今40過ぎたかい?。はい。じゃあめちゃくちゃ運がいい、宝くじを3回連続で当たったくらい強運の持ち主だね。運が強いからもう大丈夫じゃないか。

でも今もいつ死ぬかわからないと言う恐怖はありますよ、少しは減ったけど消えたわけじゃないんですよ。そうか~そうだろうな~。

俺もその恐怖は少しは分かるよ、飛行機から飛び降りる時にはいつも、もしかしたらこれが最後になるかも知れないと思って降りてたから、そして遺書も書いてアパートに置いていたんだ、何ヶ月もさんざん考え抜いて書いた遺書「ありがとう」ちょっと短いけど。

しばらく話して若者は帰って行った。もう俺はかなり酔っ払った、そうだジョージさんの新しい奥さんを見なくっちゃ、今日はそれを見に来たんだ、早く店に行きましょう。そうだな行くか!。

すぐにジョージさんの店に着いた。酒をコップに1杯呑んだ、奥さんが出てきた、始めまして、と挨拶をした。さ~て次行こうか!え~今来たばっかりだよ。