空想じじい

人生は七転び八転び。

バカヤロ~三井生命

日曜日、2週間ぶりに家内を家に連れてきた、昼過ぎのことだった、おとうさん、さっき保険屋から電話があった、家内は少し青い顔で緊張してる、火曜日に話が聞きたいので病院で待ち合わせをしてそれから2人で家内のアパートで詳しく話が聞きたいと言われた、それでお前はOKしたのか?うん、もしかして保険金は出ないのかな?どーしよう?。家内はまだ完全じゃない親にも兄弟にもまだ会わせられるレベルじゃない、ましてや第3者で保険のことだ。これはまずい。それから家内をアパートに送って行って俺は家に帰ってからすぐに保険屋に電話をした、043-225-2812、担当は石塚と言う女の人だった。どうして家内に直接話したんですか?それは規則ですから。そうですかでも家内はまだ完治してないんですよ。家内にどんなことを聞くんですか?家内はまだ不安定なので否定的なことを言われると非常にまずいことになります、診断書を見たでしょ自殺未遂をしてまだ4ヶ月しか経ってないんです。いや~でも退院して保険の請求が来てるし、元気なんでしょ?請求書も自分で書けるんだから大丈夫でしょう、今回は自殺してるから下りないと思いますがもしかしたら下りる可能性もあるので聞き取りをしたいんです。そうですかわかりました、それでどんな内容のことを聞くんですか?まず今までの病歴とそのいきさつです、じゃあこの前首吊りをしたいきさつも聞くんですか?家内はウツ病なんですよわかってますか石塚さん?俺もまだそれは聞く勇気がないし、思い出すだけで怖くなる、本人はそれこそ具合が悪くなっていきなり落込んでしまうんじゃないかな、落込んでもう一度やったらどーするの?今は1人でアパートに住んでるから未遂では終わらない完遂ですよ。そのことを聞くのは勘弁してください、それをどうしても聞かなければいけないんだったら、しょうがない保険金はいりません今回の請求はなかった事でいいです、どうせ出るか出ないかわからないんでしょ。もう2度と家内を苦しめるようなことはしたくないんですよ。そうですかじゃあやめますと石塚は嬉しそうに言って電話を切った。その夜は石塚の無神経さと営業部長の江旗の人をバカにした喋り方に、腹が立って腹が立って、あそこはなかなか立たないんだけど眠れなかった。翌日、あっそうだ家内に火曜日はキャンセルになったと伝えてない、しまった~~~家内は電話を持ってない、翌日キャンセルになった事を伝える為に俺は又車で家内のアパートを4時間かけて往復した。